ガスクロ活用事例

気になる「におい」の消臭効果を測ってみました

 

連日蒸し暑い日が続き、世界各地でも異常な暑さが報告されています。暑い夏は少々「におい」も気になる季節です。

そんな時に活躍するのが消臭剤ですが、販売店を訪ねますと様々な作用と用途に合わせた沢山の消臭剤が発売されています。自分は消臭剤の効果を疑ったこともありませんが、実際どのくらいの消臭効果を期待できるのでしょうか?

においが気になる部分に直接噴霧できるスプレー型の消臭剤が数多く販売されています。その消臭効果を確認する手法として、実際に検査員が処理後のにおいを嗅ぐ方法と、検知管や測定器を用いて濃度や減少率を求める方法などがあります。ガスクロマトグラフ「Sylph」を用いて、後者の手法で消臭効果を確認した例を紹介します。

 

ニンニクや腐敗したキャベツのにおいの原因物質の一つであるジメチルジスルフィド(DMDS)の10%IPA溶液を作成し、紙ワイパーを入れた20 mLバイアルに0.1 µL注入しました。その直後バイアルに2種類の無香料スプレー消臭剤原液を5 µL注入し、1時間後のガスをSylphに導入して測定、消臭剤非注入のサンプルと比較しました。


 

Fig. 1は各サンプルから捕集したガスのクロマトグラムを示しています。消臭剤非注入のサンプルからは空気、水のほかIPAとDMDSのピークが観察されました。消臭剤を注入したサンプルからも同様のピークが見られましたが、DMDSのピークが非注入のサンプルより小さいことがわかります。

消臭剤を添加していない状態のDMDSピーク面積を基準に比較した結果、消臭剤AではDMDSピーク面積が約40%の減少、消臭剤Bでは同様に約60%の減少が確認されました(Fig. 2)。

Sylphを用いることで消臭効果の大小を比較できるだけでなく、経時変化を見ることで消臭効果の持続性を検証することも可能と考えられます。

今回は消臭効果があることがデータでも裏付けられたことで、ちょっと安心?しました。今年の夏も消臭剤を上手に活用していきたいですね。

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