ガスクロ活用事例

個性あふれる海外産ビールの香気成分を測ってみました

 

お酒のお好きな方の中では、とりあえず一杯はビールでという方が多いのではないでしょうか。各家庭でも、ナショナルブランドのビールだけでなく、各地のクラフトビールなども店頭で手に入れられるようになり、選ぶ楽しさが広がっています。今回はそんなビールの中でも、特に個性豊かな海外のビールを取り上げてみました。

ビールの主要な原料は麦芽、ホップ、水、酵母の4つ、その他に米やコーン・スターチ、果実などが副原料として使用されることがあるそうです。ビールの香りは、各原料由来の香り、酵母の種類や発酵方法から生じる香りなど、非常に多様な香気成分で構成された複雑なものです。

 

今回は4か国のビールを、Sylphによるヘッドスペース分析で香気成分を比較した結果をご紹介します。海外4か国のビールをバイアルに取り20℃で30分間保持した後、ヘッドスペースガスをガスクロマトグラフ「Sylph」に導入し、WAXカラムを使用して分離分析しました。

醸造により生成される代表的なアルコール類とエステル類が4銘柄とも検出されました(下グラフ)。ピークの1、3、5、6が醸造酒でお馴染みの各種エステル類、同じく2及び4がアルコールです。これらの成分の強弱が組み合わさり、各ビール銘柄の香りを構成していると考えられます。


 

 

4銘柄を比較するとA国のビールが各物質のピークが全体的に大きく、香りの強いビールであることが推察されます。B国のビールは他国のビールよりもカプロン酸エチル、カプリル酸エチルのピークが強く、フルーティーで華やかな香りを醸し出していると考えられます。C国、D国はエステル類のピークが少ないため、果実臭は少ない代わりに、本測定では検出されていない原料自体の香りが引き立つビールと思われます。

海外産ビールの香気成分分析はいかがでしたでしょうか。最近市場が広がっているというノンアルコールビールの分析にもチャレンジしてみたいと思っています。

まだ蒸し暑く感じる日もありますが、記録的な酷暑の季節はようやく過ぎ去った様子で、ホッとしております。本記事に関するお問い合わせは営業担当までお願いします。

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