ガスクロ活用事例

アミン類の高感度分析に挑戦してみました ~「現場で手軽に分析」の可能性~

 

ものづくりの現場に携われる中で、様々な化学物質の混入や化学反応に起因する製品不良に悩まされた経験をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。今回はアミン類の分析事例のご紹介を通じて、混入不純物の特定と原因究明に向けた、“現場で使える分析”をご提案したいと思います。

アミン類は化学品の原料、洗浄剤、触媒、防錆剤等として、化学、半導体・電子材料、医薬品、製紙等の幅広い製造工程で使用されています。中でも半導体、MEMS素子の製造において原料として使用され、クリーンルーム大気中に残留した極微量のアミンがウェハーに付着し、半導体素子に悪影響を与えていることが問題になっています。

ここでは超小型ガスクロマトグラフ「Sylph」を使用して、アミン系物質である2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(イソブタノールアミン)を分析した方法と結果について報告します。まず、イソブタノールアミンを含む加湿剤を用意し、これをガスバッグ中で気化させ、WAXカラムを搭載したSylphに繋いで分析を行いました。

他成分との分離が明瞭にできていることが確認できます。次に、200 ml捕集時のイソブタノールアミンの検出限界を評価した結果、イソブタノールアミンの検出限界は54 ppbであることが示されました。3σ算出時のクロマトブラムのピーク半値幅は1000 ppbの結果であるfwhm=0.26 minを用い、ベースラインの標準偏差はδ=10.2 ppbを用いました。


サブppmレベルでの検出が可能であることから、例えばクリーンルーム大気中の極めて低濃度のアミンを測定できます。さらに重要な点としては、Sylphは容易に持運びできるため、現場ですぐに分析することが可能で、それ故に原因の特定にもつながりやすいと言えるでしょう。15分程度で起動して分析を開始できるほか、常時連続モニターとして使用し時系列の変化も観察できます。

アミン類の高感度分析はいかがでしたでしょうか。ここではご紹介できませんが、弊社ではお客さまのクリーンルーム内での化学物質分析の実績もございます。

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